その名は茶々さま

多くの愛人に囲まれた、たぐいまれなる魅力のある茶々さま。

一度でも、二人きりになると心がキュンとなるのだ。

決して美人でもなく毛並みもよくなく、高齢なのに。ゾッとするくらい「ネコ」の魅力をもっている。

彼女は常連様なのでシッターは何人も知っている。茶々さまは、その誰にもお出迎えからご挨拶からすばらしい。それぞれのシッターとそれぞれのご挨拶をしてくれる。愛情たっぷりで。

私には、まずチュッとしてから抱きしめて「愛してるわ」と言ってくれる。目つきも柔らかく、しばらくじっと見つめ合い、お互いの心を探る。ずっと膝の上にのって話を聞いてくれる日もあるし、夜は眺めのいいベランダで飛行機を見ながら寄り添ってくれる日もある。
長期不在の飼い主さんを、じっと穏やかに待っていて、代わり番こにくるシッターを包み込む魔法を持っている。

愛人の一人の私も、常に茶々さまに会いたいと思っている。みんなもそう思っている。今度はいつだろう、旅行?などど、シッター同士が密かに待っている。

茶々さまと過ごす時間は、不思議な時間になる。

ウチに来ないでちょうだいニャ

今日のシッター先は、3匹の猫ちゃん宅。猫ちゃんも代替わりしていて飼い主さんとのみ懇意なお宅。

案の定、ドアを開けるとシャーシャー言い、こわ〜い顔のチョンちゃん。

すごく大きくて怖い声が、家中に響き渡るんですー、太鼓の音みたいに響くのー。いつまでもシャーシャーと言い続けてこちらも、だんだん背中に脂汗が出てくる。「あんた誰?来ないでよー!何なの!」と言っているのですよね。重々分かっております。ごめんね〜。

そそくさとフードやトイレを片付けていると、今度はシーンとする。聞こえるのは時計のチクタクの音のみ。あれ?3匹いるのよね?お互いに息を潜めて気配をうかがっているわけです。

ここでも、脂汗。

大抵、こういうケースは多いけど、いつも思う。わかってほしい、あなたのために来たのよぉ!でも、チョンちゃん達は十分にママ達との日常で幸せなんです。私たちの世界に入りこまないでちょうだいと訴えています。

こういうところは、無事終わるとすごく嬉しい。やー、言っちゃった!でも、またご依頼があって行くと、すこーし距離が縮んでる。そうすると、もっと嬉しい。

なぜか、すごく気持ちわかるワン

こんにちは!世田谷区の激戦区でがんばっているペットシッターのこんどうです。

この前、見守りシッターをしました。なんでも、シッターさんがはじめてのダックス君。ワンコ君です。(名前がワンコなんですよ〜笑)うかがうと、もう露骨に嫌そうなんですよね。。リビングのソファーの上に張り付いてて。
「ワンコ君ー。こんにちは!」というと、あとずさりします。しかも、上目づかいで私を見ます。あー、これから3時間も大丈夫かなぁ?

いつもの見守りシッターだと、わりと老犬が多いのですが今回のワンコ君は、まだ5歳です。私が、お部屋にいるとソファーからじーっとこちらを見てて、ため息なんかついてるんですよね。「あーあ。知らないおばさんが来ちゃうし。退屈だなぁ」と言ってますよ!目線が合わなくて私が後ろを向いてるとソロリと近くにきたから、いい子いい子しようと近づくとビクッとして、ササっと逃げます。ネコちゃんみたいだ。「あー、触られるとこだった。くわばらくわばら」

しばらくして、飼い主さんがOKのオヤツをあげようと、キッチンにいくと、あれ?ついてきました。で、私の足にしがみつきましたよ。「へへ。おやつは別だよー。ちょうだい!」もう、ゲンキンなワンコ!
でも、それから何故が目線も変わってきました。触ろうとすると逃げるけどね。でもね、何故か伝わってくるんです「お散歩にでもいきたいなぁー」という気持ちが。。ため息とあくびで。

見守りだけのお約束だったけど、飼い主さんにメールしてみました。「お散歩に行ってもいいですか?」『OK」

嬉しそうに、ケゲンそうに複雑な心境の中お散歩へ。途中のコンビニで立ち止まりがあったので、ひょいと抱っこしましたよ。以外とすんなり腕におさまってくれました。

それからどうしたか?って。へへ。もう、ベタベタでした。ずっと膝の上で寝てました。本当は、超甘えん坊のワンコだったワンコ君。バイバイーの時は、元気良く「ワンワン!また来てねー!」と言われました。5歳の人間の男の子みたいでしたよー。可愛いね。