不良じいさんの恋人

セキセイインコのなっちゃんは、仲良しのポコちゃんとおじいさん家で飼われていました。おじいさんはすごーくケッペキ性なんです。小屋は毎日洗います。お水入れもご飯入れもピッカピカで、いつもおいしそうな菜っ葉がはいってました。やがて、ポコちゃんは寿命を全うして天国へ。手乗りのポコちゃんはよくなついて家族みんなに好かれてました。
あれから、2か月。後家になったなっちゃんは、さぞ寂しくしてるだろうって?それが、違うんですよ!妙におじいさんになついてるんですよ!なっちゃんは、手乗りでないからみんなが「おいで!」と言うと逃げるからなんか可愛くない。でも、おじいさんには違うんですよ!態度が!「おいおい!」とおじいさんが呼ぶとつつつっと側によってきて、目の玉が大きくなったり小さくなったりしてブチュブチュさえずるんですよー、手乗りでないのにおじいさんがカゴからつかんで出すと、手のヒラの中でふくれてじーっとしてるんです。尻尾がフルフルっとして目の玉も大きくなったり小さくなったり。。。そうなんです!なっちゃんは、おじいさんを恋人に思ってたんですよ。だから、おじいさんだけに懐いてました。沢山、卵も産んだんですよ!カゴの中にコロンと転がってるんです。

おじいさん、嬉しそうでしたねー。やんなっちゃう。私たちには、つついてきたりして嫉妬心むき出しのなっちゃん。

やがて、なっちゃんも寿命が来て天国に。おじいさんも、恋人をなくしてがっかりしてました。おじいさん、なっちゃんはお庭に埋めましたよ。あれから、5年かなぁ。もう、すっかり忘れてその上にお花植えてますけどね。

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